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報告書

「もんじゅ」タギング法破損燃料検出装置の性能確認,1

諸橋 裕子; 鈴木 敏

JAEA-Technology 2014-045, 116 Pages, 2015/03

JAEA-Technology-2014-045.pdf:33.37MB

もんじゅの破損燃料検出装置(FFDL)は、タグガスにより破損燃料を同定するタギング法を採用している。これはあらかじめ燃料集合体ごとに同位体組成比の異なるKrとXeの混合ガスを各燃料ピンに封入しておき、燃料破損時に1次Arガス系へ放出されたタグガスを回収、同位体組成比を分析し、破損燃料を同定するものである。設計上、希ガス濃縮率200倍以上で破損燃料を同定できるとされており、過去の試験では、希ガス濃度1ppmの試料ガスにて200倍以上の濃縮率を確認している。一方、燃料破損時にはタグガスのKr, Xeは極低濃度希ガスとなることが想定されるため、このような極低濃度希ガスに対しても設計上の要求を満たす濃縮率であることを確認する必要がある。また、FFDLには1次Arガス系の希ガスBG濃度を測定することも求められている。以上を踏まえ、極低濃度希ガスによる希ガス濃縮率確認試験を実施した。さらに、この試験で得られた希ガス濃縮率を用いて、現状の1次Arガス系Arガス中の希ガスBG濃度を評価した。FFDL単体運転による希ガス濃縮率確認試験の結果、極低濃度希ガスに対して数万倍の濃縮率が得られ、設計上の要求を満たすことを確認した。

報告書

レーザー共鳴イオン化分光法を用いたFPガスモニタリングの基礎研究 -先行基礎工学分野に関する最終報告書 -

井口 哲夫; 渡辺 賢一*; 萩田 利幸*; 野瀬 正一; 原野 英樹; 伊藤 和寛

JNC TY9400 2000-019, 34 Pages, 2000/05

JNC-TY9400-2000-019.pdf:0.79MB

レーザー共鳴イオン化分光法は、近年、超高感度の微量元素分析や効率的な同位体分離などの先端技術として脚光を浴びており、レーザー性能の向上と相まって、さらに広範な工学応用への展開が見込まれている。本研究は、このレーザー共鳴イオン化分光と質量分析計からなるRIMS(Resonance Ionization Mass Spectrometry)を活用し、従来のXe,KrなどのFPガスモニタリングによる破損燃料検出及び位置決め法(Failed Fuel Detection and Location:FFDL)の高精度化及び高性能化とともに、技術革新の可能性を検討するものである。平成8年度から11年度に渡って、核燃料サイクル機構先行基礎工学分野における協力研究の下で、東京大学工学系研究科原子力工学研究施設に設置された高速中性子科学研究設備(共同利用設備)のレーザー共鳴イオン化質量分析システムを用い、Xe,Krの検出限界やS/N比などの基本性能を明らかにする基礎実験と理論的評価とともに、高速実験炉「常陽」のカバーガス分析を対象とする実証試験を行った。その結果、本研究で提案するRIMS-FFDL法は、従来のFFDL法と比較して、感度、S/N比、迅速検出性の基本的な要求性能を同時に満たすことができ、さらに「もんじゅ」で使われるタグガス法と組み合わせると、オンラインで簡便にFPガス同位体比分析が行える画期的なFFDLシステムの構築が可能との結論が得られた。

報告書

ATR実証炉燃料の出力急昇後照射後試験(その1.IFA-591非破壊照射後試験結果報告)

上村 勝一郎; 矢野 総一郎

PNC TN8410 97-066, 300 Pages, 1997/02

PNC-TN8410-97-066.pdf:114.19MB

新型転換炉(ATR)実証炉燃料の開発の一環として、実証炉用MOX燃料の標準燃料及び改良型燃料(Zrライナー付き被覆管)について破損限界及び出力過渡変化時の照射挙動を調べることを目的として、ハルデン炉においてATR実証炉仕様燃料の出力急昇試験(IFA-591)を実施した。この出力急昇試験後の燃料について、非破壊の照射後試験を実施し、その結果を解析・評価した。得られた結果は、以下の5点である。(1)外観観察からは、異常な傷、クラック、変形等は認められず、被覆管が健全であることを確認した。なお、出力急昇試験を通じて一部の被覆管表面の酸化が進行した。(2)プロフィロメトリの結果、燃料ロッドには特に異常は観察されなかった。なお、各燃料ロッドに平均で0.1$$sim$$0.4%の外径増加があった。(3)渦電流探傷の結果、被覆管には異常な信号変化は認められず、健全であることを確認した。確認された信号の乱れや変化は、スペーサー部の酸化膜、端栓等の構成部材によるものであることを確認し、特にペレット高さに対応した周期的な変動は、ペレットリッジ部でのPCMIによるものと推定した。(4)$$gamma$$スキャニングの結果、特異な事象は観察されなかった。軸方向の燃焼度分布について、ほぼ一定であるか、軸方向上部に向かって低下することを確認した。また、Csがランプ試験を通じて、ペレットから放出され、ペレット界面へ移動したことが観察された。(5)中性子ラジオグラフィの結果、11本中8本の燃料ロッドについて、最上段ペレットの上面にペレットの破砕が観察されたが、これ以外には燃料スタック及び被覆管とも異常は観察されなかった。また、これらの結果をもとに引き続き予定されている破壊試験について、サンプルの設定根拠をまとめた。

報告書

高速実験炉「常陽」における計測技術

青山 卓史; 鈴木 惣十

PNC TN9420 96-058, 27 Pages, 1996/10

PNC-TN9420-96-058.pdf:1.11MB

本報告書は,高速実験炉「常陽」の核計装設備および放射線計測を中心とした計測技術の内容を紹介するものである。核計装設備の紹介では,原子炉プラント設備としての核計装設備の機能と位置付け,使用している中性子検出器の仕様と特性,機器配置等について記述した。各種照射試験やサーベイランス試験に対する中性子照射量を実側ベースで評価するための原子炉ドシメトリーでは,「常陽」で採用している多重放射化箔法とその測定解析評価法および現在開発中のHe蓄積法(HAFM法)について概説した。また,放射線計測がキーとなる破損燃料検出技術の開発では,「常陽」の燃料破損検出設備と各種実験装置の説明に加えて,現在までに実施した燃料破損模擬実験結果の一部を紹介した。さらに,新放射線計測技術の応用として,プラスチック・シンチレーション光ファイバを用いた「常陽」1次冷却系における放射性腐食生成物(CP)の挙動測定について,測定原理,測定方法および主要な測定結果について記述した。

報告書

燃料破損時の運転手法最適化に関する研究 -炉内カバーガス中の希ガスFP回収試験-

住野 公造; 青山 卓史; 長井 秋則

PNC TN9410 96-216, 85 Pages, 1996/07

PNC-TN9410-96-216.pdf:3.26MB

燃料破損時や限界照射試験(RTCB試験)時には,炉内カバーガス中にXe,Kr等の希ガスFPが放出され、放射能濃度が上昇する。これによる被ばくを低減するとともに,既存の廃ガス処理系へ放出される希ガスFP量を低減するためには,カバーガス中の放射能濃度を速やかに下げる必要がある。本研究では,活性炭吸着床の深冷吸着法を用いた「常陽」カバーガス浄化設備(CGCS)の希ガスFP回収効率を確認するため,燃料カラム部破損模擬試験時において破損燃料から放出され,炉内カバーガス中に移行した希ガスFPならびに原子炉停止中に非放射性の希ガスを用いて性能確認試験を行った。その結果、CGCSの希ガスのワンスルー回収効率は,Xe,Krそれぞれについて約90%および約80%以上であり,燃料破損時には現状の運転方法で90%以上のカバーガス中の希ガスFPを速やかに回収できることがわかった。

報告書

高速実験炉「常陽」試験用要素FFDL試験用集合体試験用要素(F3B)製造報告

野上 嘉能; 加藤 直人; 豊島 光男; 関 正之; 石田 忍; 飛田 典幸; 長井 修一朗

PNC TN8410 93-190, 93 Pages, 1993/03

PNC-TN8410-93-190.pdf:4.48MB

破損燃料集合体検出装置(FFDL)は、高速実験炉「常陽」炉内で燃料破損が発生した場合、任意の燃料集合体内の燃料要素の破損の有無を同定しようとする装置である。FFDLは、炉停止時に回転プラグ上に据付け燃料集合体内のナトリウムを吸い上げ、ナトリウム中に含まれるFPガスをキャリアガスへ吸着させてFPガス検出装置に導入し、FPガスを検出するものである。昭和60年度には、ガスプレナム部破損に対するFFDLのFP検出性能を確認した。 今回は、燃料カラム部破損に対する検出性能を確認する。このため、FFDL試験用集合体試験用要素(以下、F3Bと称す。)を製造するものである。F3Bは、試験用要素2本、校正用要素1体、ダミー要素27本で構成される。F3Bの試料ペレットは、「常陽」MK-II3次取替用製品ペレットを使用した。F3Bの熱遮蔽ペレットは、「常陽」MK-II取替用熱遮蔽ペレットを使用した。F3Bは、1989年3月に燃料ペレットを受け入れ、1991年4月に要素製造を終了した。本報告書は、要素の製造、加工における諸データを整理、収録したものである。

報告書

高速実験炉「常陽」特殊試験実施要領書-FFDL炉内試験(II)-

礒崎 和則; 道野 昌信; 伊東 秀明; 伊藤 和寛; 茶谷 恵治; 鈴木 惣十; 圷 正義

PNC TN9520 93-006, 198 Pages, 1992/11

PNC-TN9520-93-006.pdf:6.18MB

高速実験炉「常陽」では、燃料カラム部の中心に人工欠陥を設けた試験用要素を照射することにより、破損燃料位置検出(FFDL)装置の性能確認と原子炉容器内における核分裂生成物の挙動の評価等を目的としたFFDL炉内試験(2)を平成4年11月25日から12月9日にかけて実施する予定である。本資料は、FFDL炉内試験(2)に関する、「常陽」の運転及び監視方法、放射線監視方法及び試験装置等の実施要領をとりまとめたものである。

報告書

新型転換炉実証炉燃料の照射試験計画; セグメント燃料の出力急昇試験

上村 勝一郎; 河野 秀作; 高橋 邦明; 加藤 正人

PNC TN8020 92-005, 52 Pages, 1992/11

PNC-TN8020-92-005.pdf:1.23MB

現在、Pu開室では新型転換炉(ATR)実証炉用MOX燃料の開発を進めている。本試験計画は、実証炉用MOX燃料の標準燃料及び改良型燃料(中空ペレット、Zrライナー付き被覆管)を対象とし、燃料の破損限界及び出力過渡変化時の照射挙動を調べることを目的とした出力急昇試験に関するものである。試験燃料2体は「ふげん」において、平均燃焼度約19GWd/t及び約27GWd/tまでベース照射を行う。その後、集合体は原研で解体し、照射後試験を行う。さらに、集合体中の出力急昇試験用の燃料棒をハルデンに輸送し出力急昇試験を行う。出力急昇試験を行う燃料は、全長約520mmの短尺燃料で、破損検出のための燃料伸び計又は内圧計の計装を取付け、オンラインで計測を行う。また、出力急昇試験は、シングルステップランプ及びマルチステップランプモードで行い、60kw/mまで出力を変化させ破損限界を調べる。加えて、本試験では、燃料の破損限界を調べる他に、出力急昇試験中の照射挙動と照射後試験の結果とを合わせてATR実証炉燃料の出力過渡変化時の照射挙動を解析・評価を行う。

報告書

高速実験炉「常陽」破損燃料集合体検出装置(FFDL)の運転試験(II)

森本 誠; 大久保 利行; 堀 徹; 伊藤 和寛; 舟木 功; 藤原 昭和; 田村 政昭

PNC TN9410 91-334, 64 Pages, 1991/10

PNC-TN9410-91-334.pdf:1.72MB

「常陽」では,破損燃料位置決めシステムとして,ナトリウムシッピング法による破損燃料集合体検出装置(FFDL)が採用されている。しかし,「常陽」ではこれまでに燃料破損の経験がなく,昭和60年度に実施された燃料破損模擬(FFDL-I)試験以降,FFDLは運転されていない。このため,平成4年度に計画しているFFDL-II試験に先立って平成3年7月12日から7月19日にFFDL運転試験(II)を実施した。本試験により得られた結論を以下に示す。(1)FFDLの基本的な機能及び運転手順を再確認するとともに,運転経験を蓄積することができた。(2)放射線計測の結果,バックグランドと差はなく燃料破損は検出されなかった。

論文

Development of fuel failure detection system for a high temperature gas cooled reactor

寺田 博海; 若山 直昭; 小畑 雅博; 飛田 勉; 露崎 典平; 後藤 一郎; 小山 昇; 桜庭 耕一; 横内 猪一郎; 吉田 広; et al.

IEEE Transactions on Nuclear Science, 34(1), p.567 - 570, 1987/01

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Engineering, Electrical & Electronic)

高温ガス炉用高感度燃料破損検出法の研究開発を行った。FFD開発試験においては、一つの照射キャプセルに被覆粒子燃料の健全および破損試料の両方を封入し、照射中に夫々の試料の一次系ヘリウムガスをサンプリングして、FFD実験システムに導いている。 実験では、健全および破損燃料に対するFFD系の応答およびFP放出挙動を測定し、比較検討した。特に燃料温度が1200$$^{circ}$$C以上では、本FFD系は両燃料試料に対して夫々異なる計数応答を示し、破損の検出に見通しを得た。また、一次系ヘリウムガス中FPのガンマ線スペクトルの連続モニタも実施した。

論文

原子炉事故時における放射性ヨウ素の物理的化学的挙動について

成冨 満夫

保健物理, 22, p.189 - 207, 1987/00

放射性ヨウ素の物理的・化学的性状及び挙動の問題は、原子力施設において事故が起こる度毎に提起され、今なお未解決の分野を多くかかえている。その原因は、ヨウ素が種々の酸化状態をとるとともに酸化還元過程において有機ヨウ素を生成する性質をもつため、ヨウ素の物理的・化学的性状及び移行が事故条件によって著しく左右され挙動の工学的定量化を困難にしているためである。本報告は、過去に起こった代表的な原子炉事故(TMI-2,SL-1,Windscale-1及びchrenobyl-4)において、事故時の放出量の大小、放出の時間的推移に放射性ヨウ素の放出機構がどの様に係り、またヨウ素汚染がどんな物理的・化学的性状によって拡がったかについて、破損燃料、一次系内雰囲気、原子炉建家雰囲気及び周辺環境雰囲気の情報を基に解説した。

報告書

複雑な放射能減衰曲線の最小自乗法による核種同定解析

吉田 広; 寺田 博海; 大川 浩; 大津 洋

JAERI-M 84-108, 38 Pages, 1984/06

JAERI-M-84-108.pdf:1.27MB

多目的高温ガス炉の破損燃料検出法開発の一環としてJMTRに設置されたガススイープキャプセル中で試験用の破覆粒子燃料を照射し、試料部を通過したスイープガスのヘリウムをサンプリングし、ワイヤ型プレシピテータによりその中の核分裂生成各種を捕獲し、ワイヤの計数値の減衰曲線を複数の核種の減衰を表す式に最小自乗法であてはめを行うことにより、$$^{8}$$$$^{8}$$Rb、$$^{8}$$$$^{9}$$Rb、$$^{9}$$$$^{0}$$Rc,$$^{1}$$$$^{3}$$$$^{8}$$Cs等の短半減期核種を固定し、相対量を求めた。本報告はこのデータ解析のために作成・使用した線形最小自乗法の計算プログラムと、その計算式、及び比較のため使用した非線形最小自乗法による計算プログラムを使用した結果について述べる。また両者の計算プログラムをテストした結果、求めるべき未知量の絶対値がある限度以下の時には正常な結果が得られないことが確かめられた。

報告書

ナトリウム過渡沸騰・燃料破損伝播試験のデータ処理プログラム(III); 保存用ファイルデータ解析コードSISCOの開発

恩田 薫*; 山口 勝久

PNC TN952 83-08, 258 Pages, 1983/12

PNC-TN952-83-08.pdf:205.61MB

ナトリウム過渡沸騰・燃料破損伝熱試験装置を用いて実施された試験で,低熱流束沸騰試験のように高精度のデータ処理を必要とするものに対して,能率良く計測情報をチェックしその結果を反映したデータ解析が容易にできるデータ処理コードSISCOを開発した。SISCOは大洗工学センター計算機室のM-190/200システムを用いることを前提とし,向システムの持つ会話型データ解析システムAXELのライブラリーを最大限利用するよう段計されている。処理形態上は,(1)BSISCO‥解析対象とするデータ・ベースをバッチ処理を主に用いて作成・更新する。(2)ISISCO‥AXELシステムの支援下で会話型データ解析を行う,の2つのサブシステムから成る。各種の要求に合せて,前者では7種のオプションが,後者では13種のコマンド・マクロが準備されているが,機能的には以下の2つの作業が行えるようになっている。 1)データ校正作業‥測定データの保存用ファイルに編集される計測情報を校正データの統計処理,作図確認によって決定し,データ再生に使用する。 2)データ解析作業‥保存用ファイルをもとに,多変量の総合的試験解析を行い,結果をグラフィッス出力する。 本コードの解析作業部分の大半は,全試験データに汎用的に適用できるユーティリティとして設計されている。これにより,(a)多信号時系列作図による試験概要把握,(b)軸(z)方向温度分布の過渡推移解析,(c)任意r-$$theta$$またはr-z断面での等温線分布解析,(d)多ラン間データ比較,等が行えるようになり,データの解釈を深めるために多大な寄与をすることが可能となった。

報告書

高速増殖原型炉もんじゅ仮想的炉心崩壊事故解析(I) : SAS3D計算コードによるHCDA解析(5分冊)

石田 政義*; 遠藤 寛*; 青井 貞利*

PNC TN941 82-74VOL1, 151 Pages, 1982/03

PNC-TN941-82-74VOL1.pdf:7.53MB

高速増殖原型炉「もんじゅ」(定格熱出力714MW)の仮想的炉心崩壊事故(HCDA)時の炉心の核・熱挙動を,事故解析計算コードSAS3Dにより評価した。HCDA起因事故事象としては,定格運転中の,外部電源喪失による炉心流量減少事故(LOF)および,制御棒連続引抜による反応度挿入事故(TOP)を,炉停止系作動失敗の想定のもとで解析した。炉心の燃焼状態は,零燃焼度の初装荷炉心初期(BOIC)および,平衡炉心(集合体取出平均燃焼度80MWD/kg)の燃焼初期(BOEC)および,燃焼末期(EOEC)の3状態である。また,解析では,炉心の諸反応度係数に核設計計算ノミナル値を使用した。TOP事故では,炉出力トランジェントは,高出力燃料集合体の燃料溶融破損によるFCI(溶融燃料と冷却材ナトリウムの熱的相互作用)発生に伴う反応度効果による隠やかな炉出力上昇(定格出力の高々5倍以下)で特徴づけられ,このFCIに伴う炉心部からの燃料の流出(fuelsweepout)による負反応度効果により,炉心は未臨界となる。燃料破損(FCI)の起こる集合体数は,径方向出力ピーキングが低く,FPガス効果のないBOICで一番多く,炉心中央部の約17%の高出力燃料集合体で破損がある。平衡炉心では,炉心中央部の約5%の高出力燃料集合体で破損があり,BOICに比べ径方向出力ピーキングが高く,かっFPガス圧効果により比較的急速に,溶融燃料放出に続くfuelsweepoutが起こるために,破損領域は局所的に止まる。事故評価は,この後,事故後熱除去評価に引継がれる。LOF事故では,冷却材沸騰・溶融被覆材移動・燃料スランピング(冷却材ボイド化後の燃料ピンの崩れ)・FCI・燃料分散,等の諸現象に伴う正・負反応度効果の競合のもとで,炉出力・全反応度が変化する。これらの諸現象解析に係わる広範囲のパラメータ解析結果によると,「もんじゅ」のLOF事故は,放出エネルギー評価の上で保守側の,厳しい解析条件設定をした場合はボイドワースの高い燃料集合体でのFCI発生により即発臨界反応度1$を超過する出力暴走となるが,超即発臨界での全反応度上昇率は高々10$,/sec,炉出力最大値は定格出力の約600倍以下となり,機械的炉心崩壊フェーズヘ移行するほどの激しさとはならない。各炉心ケースとも,出力トランジェント末期には,燃料分散による負反応度効果により、炉は未臨界状態に至り、起因事故フェーズの事象展開は終わる。

論文

美浜1号炉破損燃料棒片に関する調査

大内 正博

KURRI-TR-197, p.8 - 30, 1980/00

関西電力美浜発電所1号機プールから輸送されてきた、破損燃料棒片7ヶについての昭和51年12月から52年10月まで、破損原因調査のため各種の照射後試験を行った。先ず、第1次試験として、破損機構の解明、核燃料物質受け入れ量等のために必要な基本的データを得るために、外観及びX線検査、重量・寸法測定、燃料材料各部の金相試験、材料強度試験等の各種試験検査を行った。更に第2次試験として損傷燃料棒片中の不明な組織及び被覆管損傷機構のより正確な解明を期するため、オーストラジオグラフィ,$$gamma$$-スキャンニング,X線マイクロアナライザによる分析,ミクロフラクトグラフィ,被覆管の到達温度推定に必要な各種試験と燃料ペレット部の化学分析及びX線回析試験を行った。

口頭

模擬デブリへの乾式再処理法の適用検討,3 塩化ジルコニウムによる模擬燃料デブリの塩素化試験

宇留賀 和義*; 村上 毅*; 坂村 義治*; 仲吉 彬; 北脇 慎一; 小藤 博英

no journal, , 

約500$$^{circ}$$CのKCl-LiCl浴塩中において、ZrO$$_{2}$$-UO$$_{2}$$-PuO$$_{2}$$の3成分からなる模擬燃料デブリとZrCl$$_{4}$$を反応させることで、UおよびPuのほぼ全量を塩化物へと転換し、浴塩中に溶解することができた。

口頭

JSFRにおける遅発中性子法破損燃料検出装置(DN法FFD)の検出体系の改良

鍋島 邦彦; 相澤 康介; 近澤 佳隆; 岡崎 仁*; 林 真照*

no journal, , 

DN法FFDは、燃料破損時に燃料から冷却材中に放出される遅発中性子先行核からの遅発中性子束を計測することにより、燃料破損を検出する計装設備である。ここでは、安全設計クライテリア等の新たな指針類を踏まえ、DN法FFDへ要求される役割について整理するとともに、配置への影響低減のために配管を囲っていた部分の遮蔽体を削除した検出体系で、燃料破損伝播前に原子炉トリップが可能であることを確認した。

口頭

「もんじゅ」タギング法破損燃料検出装置の性能確認,3; タグガス組成模擬ガスによるFFDL性能確認

加藤 慎也; 諸橋 裕子; 武藤 啓太郎

no journal, , 

高速増殖原型炉もんじゅのタギング法破損燃料検出装置(FFDL)の性能確認のため、タグガス組成の模擬ガスを製作し、被疑燃料同定精度の確認を行う。

口頭

「もんじゅ」タギング法破損燃料検出装置の性能確認,4; 性能確認結果を踏まえたタギング法FFDLの提案

諸橋 裕子; 樋口 哲夫*; 石井 啓介*; 北村 明弘*

no journal, , 

高速増殖炉原型炉もんじゅのタギング法破損燃料検出装置(FFDL)の性能確認結果を踏まえたタギング法FFDLを提案する。

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